LOADING

TIPS 総合型選抜の考え方や書類作成のヒント

クリエイティブな受験生を支援するハイレベル総合型選抜専門塾《Alternative Academy®︎》の代表・河合雄介が主筆のこのBlogでは、AO入試(現・総合型選抜)の受験生やその保護者、高校の先生、大学の教員、企業の採用担当者の方々からいただいた質問に、私見も含めながらお答えしていきます。

※質問募集は公式LINEでもお受けしております。
※全ての質問に回答できるわけではございません、ご了承ください。

第3回目は、AO入試受験を検討中のご子息・ご息女を持つ保護者の方々からの質問です。


 とにかく否定せず、時には客観的な批評(批判のみではなく)に協力し、質問と対話をする。
専門的な話である必要は全くありません。
親ではなく一人の人間として向き合い、人間同士の対話をする最も身近な相手になることです。
たまには、「親」として、幼少期の思い出話をしてあげることも一定の効果が期待できます。
何よりも、こころとからだの健康維持を最優先に食事や睡眠のサポートをしてあげることだと思います。


 「もし、今の時代に、自分(お母様・お父様)が高校生だったら、こんなことしてみたいをご子息・ご息女に向かって「逆に相談」してみるのはいかがでしょうか。

 ただし、この時に注意してほしいことがあります。
①「誰になりたい」は言わず、「何をしたいか」を言う
②「なぜ」やりたいのかを「なんとなく」で言わない
③未来予測ではなく、過去の振り返りから考える

 特に、①については、限定的な職業名や憧れの人物名ではなく、「動詞」や「目的」を具体的に語ってみましょう。

 例えば、「『ちゃんみな』みたいになりたい」ではなく、「自分の表現の追求と、後進の育成・プロデュースをしてみたい」のように細かく「動詞」を絞り出してみましょう。

 そうすると、当然『ちゃんみな』さんにはなれませんし、『HANA』をプロデュースすることもおそらくできませんが、「作詞・作曲・歌・ラップ・ダンス・MVなどの総合芸術表現をしたい」のか、「ラップだけで勝負したいのか」の比較はしやすくなります。

プロデュースといっても、「作詞作曲と編曲までやる」のか、「ボイトレやラップの指導に関わりたい」のか、「衣装やMVのビジュアル表現のディレクションをしたい」のか、それとも「全部、トータルプロデュースしたい」のか。
複数の選択肢が出ますので、順位をつけたり、それぞれをやってみたい理由を考えてみるわけです。

 もしかしたら、HANAの衣装やMVの色彩表現と楽曲のスタイルの調和が好きで、「音楽の視覚化」をしたいのかもしれませんし、二十歳前後のデビュー間もないアーティスト7名の個性を活かして、「言葉を歌詞」として紡ぎたいのかもしれません。

 前者であれば、ビジュアルデザインの専門職ですので、アートディレクターやビジュアルクリエイター、プロダクションデザイナーなど参考になる職業イメージの具体例が出てきやすくなります。
K-POPのNewJeansをプロデュースしたミン・ヒジンさんも同様の職業ですね。

【NewJeans誕生秘話】ミン・ヒジン「固定観念を壊したい」|プロデュース術に迫る独占インタビュー|NHKスペシャル
https://www.youtube.com/watch?v=kUMl6mqXXyc

 他にも調べてみると、例えば、原宿系Kawaiiビジュアルの元祖(?)「きゃりーぱみゅぱみゅ」さんは、増田セバスチャンさん(原宿にある店舗「6% Doki Doki」の創業者)や、スティーブ・ナカムラさんというクリエイティブディレクターが、あの世界観を作っていたのか」と新しい情報をネットで調べれば得られるはずです。

 この礎があったからこそ、原宿Kawaiiの最先端を走るFRUITS ZIPPER(ASOBI SYSTEM)の成功にも繋がってるのだろう、と文化史やマーケティングの観点での興味が生まれるかもしれません。

【インタビュー】きゃりーぱみゅぱみゅ人気の陰にこの人あり~スティーブ・ナカムラ氏|オリコンニュース
https://www.oricon.co.jp/news/2019482/full

 「映画のセットだと種田陽平さんというレジェンドがいるのか」とか、「え、種田さんって、ジブリの『思い出のマーニー』の美術監督や、Perfume『Cling Cling』のMVも担当していたの⁉︎」といった派生する情報がどんどん広がります。

 このような妄想でも構いませんので、受験生のご子息・ご息女と一緒に、連想をしてみるとその過程で「この中だと、こういう仕事面白そう」や、「こういう空間作ってみたい」といった、僅かな「ひっかかり」が出てきます。

 自らの立場を同じ高校生の目線に設定し、対話の土台として話し始めてみると、
「妄想・空想のキッカケ」は意外とすぐに見つかることもあります。

「将来やりたいことがわからない」のではなく、
大抵の場合「興味・関心の『視界』に入っていないだけ」ということがあります。
選択肢を狭めたり、決めさせたりするのではなく、
「新しい選択肢をまずは増やす」ことも、ぜひ検討してみましょう。


 これは私の経験と受講生の傾向に基づく見解なのですが、
「早生まれ」の子は、「一般入試よりAOが向いている」可能性があると推察しています。

 よく、スポーツ選手には4〜6月生まれの人が多い、と言われます。
幼少期の相対的な自己肯定感という面では、確かに統計上は頷ける話です。
そうすると、1〜3月生まれ(早生まれ)の人は、何で勝負できるようになるのか。
私は、「ほぼ全員がやるメジャーな種目や科目ではなく、マイナーな競技や趣味でお山の大将になれる環境」に遭遇しやすいのは、早生まれではないかと考えています。

 同学年のほぼ10〜12ヶ月の差があるお友達とは比べられない「自分だけのフィールド」に心地よさを見出す可能性もあるのではないでしょうか。

…と、一見ふざけたような回答をしてしまいましたので、まともな回答もお伝えします。

「AOが向いている子」は、「幼少期や小学生のとき、自分で遊び方や遊び道具を考えられた人」が該当しやすいと思います。
与えられたゲームやおもちゃ、習い事(習わされ事)などの「用意された選択肢」ではなく、「新しい選択肢」を生み出せた子たちです。

 やや語弊のある言い方をすれば「既存のものに飽きやすい性格」とも言えます。
これが大事なのです。「既成概念への疑問や嫌悪感」です。
世の中の大多数がやっていることは、当然接触頻度は多くなります。
TVで見たり、流行っているものとして認知されやすいからです。

それに対して、「みんなとおんなじは嫌だ」と幼少期〜現在でも思える子は、
「新しい道や可能性」を切り拓く可能性があります。

 極端な例ですが、量産型大学生になって就活で疲弊し、出世レースで埋もれるのか、変人扱いはされるかもしれないけど、自分の居場所やスタイルを得るのか。

自分が一番になれるところでマイペースに頑張る。

 研究者や経営者にも共通するマインドですね。

 


 各入試のピーク時期を比較してみましょう。

一般入試のピーク:1月中旬〜2月下旬
・AO入試(総合型選抜)のピーク:9月1週目〜10月下旬
・学校推薦型選抜のピーク:10月中旬〜12月上旬
 です。

 単純計算ですが、従来の受験日程より4ヶ月先に、AO入試組は追い込みのピークが何度か訪れます。

一般入試にとっての冬休みが、総合型では夏休みに該当します。
冬休みは成人の日の3連休なども含め約20日、夏休みは約40日。

 一般入試と総合型選抜を同等の学習時間として比較するのは難しいですが、
およそ2倍もの集中できる時間が総合型受験生には与えられます。
…と考えるとポジティブにも受け取れるのですが、その夏休みの40日間は、一般入試受験生は夏期講習やらなんやらで当然勉強する人も多い。

 総合型選抜の受験生は「夏休みのほとんどを出願書類作成に使う」とはどこかの大手塾の売り文句なのですが、実際に一般入試組と比べると多くの時間的差が明確に生まれることは、不利な条件の一つです。

 もちろん、志望理由書などを効率よく完成させられる人は、一般入試対策の学習も両立できますが、志望校の難易度や、二次試験・面接の準備、小論文試験の対策などが次々に発生すると、やはり集中力は途切れやすくなります

 それ以上に、ピークを迎える直前期の「集中する時間の使い方」にも差が出てしまわないかを、個人的には懸念点だと捉えています。

志望校・併願校次第だと思いますが、総合型+学校推薦型での年内合格をしっかりと見据えて、
高2の冬休み・春休み、高3のゴールデンウィーク・夏休み・シルバーウィークの計5回ほどの連休活用方法も含めてご検討いただくことが、最新の賢い受験戦略かと思います。

 


 Alternative Academy®︎という塾の代表でありながら、矛盾したようなことをお伝えします。
塾や予備校が不要な時代が来ることが、日本にとっては期待すべき未来だと個人的には思っております。そのために、学校や保護者様向けの出張セミナーを全国各地・絶賛受付中でございます。

 故に、残念ながら現状では、学校での対策だけで合格が難しい大学があることは明確な事実です。
とある高校では20年ぶりの慶應SFC AO入試合格者を、当アカデミーでもサポートをいたしました。
20年間、他塾や学校のサポートでは難しかったことの顕れとも言えます。
実績も質も伴わない塾や予備校に依存するくらいなら、高校の先生方のサポートの方が可能性は高まると思いますが、やはり情報の鮮度や深度にはさまざまな差があります。

 結局のところ、「塾に通う」ことが重要なのではなく、
「どんな有識者・専門の戦略家と話す」ことができるかなのです。

こればかりは高等学校の常駐教員中心の環境では、さまざまな経験値が物理的に足りません。
難しい課題はまだまだ残っています。

 ただし、我々予備校講師でもできないサポートを、高校の先生方なら実施できることも、私は理解・把握しております。

 塾と学校をうまく併用できる。存分に活用する。

この選択が、総合型選抜においてはベストな選択肢と言えます。
塾も、学校も、ご家庭も。皆、受験生を中心とした支援者であることには変わらないのです。

どうしようもないプライドは捨て、苦手なことは互いの得意なもので補う。
そのような「創造的な学習環境」を提供し、受験生本人が「総合的に、探究していくこと」

これが総合型選抜の受験生を支える周囲の、本質的な役割ではないでしょうか。

 


次回4回目はQ26-30にお答えします!

Alternative Academy®︎
代表・河合雄介


この記事を読んでくださった受験生・保護者・教員の皆様にとって、
受験本番までの時間が最も長くある日は、今日です。

「総合型選抜、何から手をつけていいかわからない…」
「書類の添削ってどこの塾も同じですか?」
「学校の先生との面接練習だけで合格できますか?」

様々なお悩みや心配事があるはずです。
まずは一度、Alternative Academy®︎の無料カウンセリングを受けていただき、最適な準備をご検討いただければと思います。皆様の決断を先導&後押しできる準備を整え、サポートでお待ちしています!

受講相談・無料カウンセリングはこちら
>> https://altrntv-acad.com/contact/

Alternative Academy®︎はクリエイティブでオルタナティブな学び方を徹底して伴走します
Alternative Academy®︎はクリエイティブでオルタナティブな学び方を徹底して伴走します

Contact お問い合わせ

関連サイト