クリエイティブな受験生を支援するハイレベル総合型選抜専門塾《Alternative Academy®︎》の代表・河合雄介が主筆のこのBlogでは、AO入試(現・総合型選抜)の受験生やその保護者、高校の先生、大学の教員、企業の採用担当者の方々からいただいた質問に、私見も含めながらお答えしていきます。
※質問募集は公式LINEでもお受けしております。
※全ての質問に回答できるわけではございません、ご了承ください。
【Q&A】#31-35に続き、今回もAO入試受験を検討中のご子息・ご息女を持つ保護者の方々からの質問です。
目次
Q36|AO対策を“習い事”感覚で始めるのはアリですか?
「AO対策」にも必ずつながる「クリエイティブ(+アカデミック)な思考方法を習う」と捉えていただければ、「アリ」です。最近は、子ども向けプレゼン塾や探究学習につながるプログラミング教室などもありますが、根底にあるのは「スキルをどのように活かすか」です。あらゆる習い事が総合型選抜の受験に繋がります。
ただし、その本質を見誤って過大解釈した予備校などもありますので、注意が必要です。
例えば、探究学習プログラムやコースを公式に併設している総合型選抜塾は、基本的に入試やアドミッションポリシーの本質を理解できていません。大手でも、老舗でもです。
2025年夏、『AERAムック|偏差値だけに頼らない 中高一貫校選び2026』にて対談した河添健さん(慶應義塾大学SFC 元・総合政策学部長)も様々な場面で仰ってますが、「総合型選抜の”ための”探究学習は本質的ではない」と私も思っています。順番が逆なんです。
探究的に学習をしていたことが、結果的に、大学の学部選びや総合型選抜受験に活きた。
これが正しい理想のプロセスです。
Alternative Academy®︎を創業した理由の一つは、課金ゲーム化した大手予備校の教育理念に違和感を覚えたからです。大学に進学し、研究することの意味や価値をきちんと理解した上で、受験に挑む方々を応援することが我々の使命です。
「AO対策」であることを「親が」一旦忘れて、ご子息・ご息女にはやりたいことに没頭してもらいましょう。損得勘定で経験することよりも、直感の赴くまま、習いたいややりたいことに取り組む。
コストがかかりにくい活動や学びも多様にあります。
受験業界や学生講師含む大学生の中には、人間の本能的な部分が抑えられたように、量産型の思考やコスパ・タイパを好むような方々・場面にも遭遇します。
習うこと、学ぶこと、遊ぶこと、生きること。
これらに線引きすることも本来は不要なのかもしれませんね。
Q37|AO入試合格者の保護者の方々は、受験を通じてどんな成長を感じたのでしょうか?
塾や受験生にもよるとは思いますが、Alternative Academy®︎や河合のサポート受講生の場合は、「合格以上の価値を得る方々」が多いことが、「合格後の保護者アンケート」から確認できます。
いくつかご紹介します。
驚くほど文章力が向上したと思います。SFCの志望理由書と付随する膨大なレポートの準備に真剣に取り組んだ事は、結果だけでなく、人生において本当に貴重な経験になりました。
(慶應SFC 総合政策学部 合格者のお母様)
面談を重ねる毎に将来やりたい事や方向性が見えてきたことが嬉しそうでした。様々な事を学びたい意欲が出て、目指す大学が明確になると、がむしゃらに突き進んでいきました。 これほどまでに強く、行きたい大学が見つかり、合格できたという喜びと、更に自信も出て来たように思います。
(慶應SFC 環境情報学部 合格者のお母様)
より自主的になり、良い意味でマニアックさが増しました。
今も諦めず、最後まで研究を貫く姿があります。 河合先生のサポートを受けてからは、目の輝きや躍動感が増し、プレッシャーから解き放たれたような表情を見せています。
先生への信頼も大きく、受講自体が本人の成長につながると確信していたため、お金という概念もあまり意識していませんでした。 たとえ結果がどうであっても、無駄になる経験ではなかったと感じています。(慶應SFC 環境情報学部 / 筑波大学芸術専門学群 合格者のお母様)
上記は一例ですが、共通して言えることは、
・目的の発見と、目標達成による自信の向上
・文章執筆や資料作成などの表現力の向上
・(慶應SFCの場合)派生/関連する様々なことへの好奇心の高まり
これらを合格とともに獲得される方が多いようです。
Alternative Academy®︎の理念としても、「大学合格だけで一喜一憂させない」ことは重要項目です。
長い目で見て、大学入学/卒業後に直結する「心技のトレーニング効果」は、受講生の成果や活躍によって証明されています。
Q38|書類作成を親が添削するのは、どこまでOK?
親に限らず、予備校講師や学校の教員にも言えることですが、「添削前後の変化を受験生本人が説明できる状態まで解説できる」のであれば、どこまででも添削してもOKだと思います。
そのためには、それなりの「論理国語力を実務で発揮した経験」があり、かつ「文章表現が苦手な受験生でも納得する教え方」を実践できることが最低条件です。
学生講師や学校の先生の中で、この二つを持ち合わせる方は大変希少です。
「親」だからといって闇雲に添削はしないほうがいいでしょう。
なお、誤字・脱字は多少あっても合否を左右するような減点にはなりません。
最適解のような校正をするならAIでもWordなどでもできますので、「添削」の解釈次第でもあります。
まさかとは思いますが、「お父様・お母様が普段、会社でお使いの文面で修正するような添削」は絶対に避けましょう。面接の質問が難しくなる確率を高めます。
自由記述や任意提出資料の「パワポ(や最近はほぼCanva)」は、特に手を出す加減が難しいので、添削と称して安易なテンプレに当てはめると、これまた「バレてます」。
無知な大人の添削=手入れは、面接対策の難易度が上がる。
それを覚悟してでも添削したい(=短期的な満足を得たい)のでしたら、
各家庭の自己責任でご自由にどうぞ、というのが正直なところです。
僕が親なら、ほとんどの添削はやらないはずです。AO入試の本質とずれてしまうからです。
受験生本人に添削させることが、最も学習効果(と面接対策効果)は高まります。
Q39|「従来の推薦入試」と「AO(総合型選抜)」の違いを、親が理解しておくべき理由は?
ご子息・ご息女に限らず、現代の大学受験生の「入試方式の選択肢」に偏見を持たず、正しい理解(と自信)を持ってそのキャリアを肯定できるようになるためです。
従来の指定校推薦やスポーツ推薦(一芸入試含む)は、高校3年間の様々な成績=定量評価重視です。
一方、現代の総合型選抜は、「総合的な評価」を前提としているため、「定量化できない項目の評価=定性評価」を考慮しなければなりません。
もちろん、この定性価値の評価は、大学教員や高校の先生でも難しいことですので、どうにか「はかることのできる状態」に言語化・視覚情報化・資料化などをする必要があります。
これが、志望理由書や自己推薦書も含む「ポートフォリオ*型入試」の所以です。
「ポートフォリオ」の解釈次第で、受験校の選択肢は拡張できますので、ご家庭(と高校教員)の理解が不可欠なのです。
※ポートフォリオに関しての詳細は、映像講座でも配信中ですが、今後Tips 記事も別途公開予定です。



Q40|親世代の「受験観」は、子どものAO入試受験に合わせて、どうアップデートすればいい?
Q39と関連する回答になりますが、保護者の方も「募集要項を熟読」し、「大学の理念(アドミッションポリシーなど)を理解」し「一生に勉強すること」が大前提です。
間違っても、「昭和や平成初期の価値観」で「大学受験や就職活動」を語らないようにしましょう。
お父様・お母様の学生時代の青春(特に研究の日々や人間関係の失敗談)を振り返り、現代とのポジティブな共通点は参考としてお話しいただく価値は十分にあります。できれば、卒論やゼミの苦労話などが良いでしょう。
「ああ、親も色々やらかしてたんだなw」と思ってもらうことが大事なのです。
高校生や未成年相手に「親が学歴マウント」を取るなんて何の生産性もありませんし、呆れるばかりの愚の骨頂です。
一定数のご家庭では、「親の意向」、「親の顔色」、「親の立場」が重視される受験生がおりまして、当人は相当精神的に苦痛を強いられていた、なんてこともあります。
「受験観」というよりも「人生観」のアップデートを、これを機に行いましょう!
恥ずかしがらずに、日々学びの姿勢を意識するだけでも構いません。
日本の大人たちは世界的に見ても勉強しませんので、親も勉強し続けるだけなんです。
せっかくなら、社会人学生として大学院(通信課程でもOKですが、できればスクーリング)を一緒に受験してみることもお勧めしております。お勤めの会社の支援制度などを有効に活用できれば、キャリアプランの再構築もしやすくなります。
Alternative Academy®︎の河合には、早稲田大学人間科学部eスクールや慶應大経済(通信)、慶應SFC大学院など、社会人受験生(20〜70代)の合格実績も多数ございます。
親子で受講していただいても構いません。
「子どもに勉強させる」なら「親も勉強しましょう」。
AI(機械)に代替されるのは仕事だけでなく、親としての信頼(と学びの機会)かもしれませんので。
Q21〜40を、4回に渡り回答してまいりました。
どれか一つでも、参考になる記事があれば本望です。
最後に…
子どもがいくつになっても、親は親です。
しかし、親としての正しい距離感は、見栄を張るのではなく胸を張り、ご子息・ご息女を信じ抜き、自分自身も探究的な姿勢を示してあげることだと、この11年で考えるようになりました。
それは日々のお仕事でも趣味でも朝活でも何でも構いません。
過保護に強制をするのではなく、距離を保ちながらの家庭内共生の新しい習慣を意識してみてください。
次回は、高校教員の方々からの質問、Q41-45にお答えします!
Alternative Academy®︎
代表・河合雄介
この記事を読んでくださった受験生・保護者・関係者の皆様にとって、
受験本番までの時間が最も長く残っている日は、今日です。
「総合型選抜、何から手をつけていいかわからない…」
「書類の添削ってどこの塾も同じですか?」
「学校の先生との面接練習だけで合格できますか?」
様々なお悩みや心配事があるはずです。
まずは一度、Alternative Academy®︎の無料カウンセリングを受けていただき、最適な準備をご検討いただければと思います。皆様の決断を先導&後押しできる準備を整え、サポートでお待ちしています!
受講相談・無料カウンセリングはこちら
>> https://altrntv-acad.com/contact/
